ファータライジョンは、昔からタイの薬局で普通に購入でき日本でいうと「葛根湯」的な風邪薬として愛用されてきたメジャーなハーブ薬です。本記事では、公衆衛生省が新型コロナウイルスに効果があると発表以降、タイ国内で入手困難になる程の人気商品のハーブ薬をご紹介します。

ファータライジョン(タイ文字表記 ฟ้าทะลายโจร、アルファベット表記: fah talai jone)は、南アジア・東南アジアにおいて広く栽培されている、キツネノマゴ科の草本性植物「穿心蓮(センシンレン)」のタイ名ですが、現在ではセンシンレンを用いたハーブ薬の一般名となっています。アジア地域では薬草として位置付けられていて、主に根や葉が用いられ、いくつかの場合では植物全体が用いられます。強い苦味があるのが特徴です。

※ ファータライジョンのカタカナ表記は「ファータラーイジョン」や「ファータラーイチョン」「ファータライジョーン」「ファータライチョン」などとバリエーションがあります。

ファータライジョンには幅広い薬理効果があり、発熱、風邪の諸症状、喉の痛み、インフルエンザ、胃腸の不調や下痢などに対する効果を語っており伝統的に感染症やいくつかの疾患治療として使われ、タイでは風邪薬、インドネシアでは強壮薬、インドや中国では風邪や肺炎、様々な病気の治療に使われています。インド伝統的医学であるアーユルヴェーダでも頻繁に利用されています。

※ 妊娠中や授乳中の女性は使用を禁止されているので注意が必要です。

2021年6月にタイ保健省は、新型コロナウイルスの軽度の症状や無症状者に対する治療に使用することを承認。副首相兼保健大臣率いる国家医薬品システム開発委員会は、国家必須ハーブ薬リストに追加されました。

ファータライジョンはウイルスを直接殺すことはできませんが、ウイルスが肺に到達するのをより困難にする気道分泌物の分泌を増加させルことができると言われています。ウイルスの複製を減らしながら、ウイルスが細胞に侵入するのを防ぐことにより、体はこれらの病原体を撃退し、呼吸器系の免疫力を高めることができます。

この作用により新型コロナウイルスの症状を緩和させる薬草療法であるとタイのニュースで取り上げられています。

今回タイの伝統医療薬、ファータライジョンとコロナ感染症治療薬について書きましたが、筆者個人が家庭の常備薬として、また免疫力を高める力があるなら有効に使えるなと興味があり紹介しました。

服用に関しては、様々なメーカーから商品名「ファータライジョン」として販売されています。有効成分の含有量、医師が処方する抽出薬、など効果は各メーカーによって異なりますので、確認してから服用する事をお薦めします。

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