最近、年齢のせいか、シャンプー後の抜け毛が気になるようになり少し不安になることがあります。今回は男性用はもちろん、女性用もある育毛塗布剤の主成分になっているミノキシジル(Minoxidil)という成分の発毛効果について調べてみました。

まず、ミノキシジルの効能を分かりやすくする為に髪のサイクルについて少しだけ説明します。髪にはサイクルがあって、通常の髪のサイクルは髪の毛が抜けると新しく髪が発毛され成長し維持され少しずつ退化して脱毛するというサイクルを2〜6年で繰り返します。1日に約100本程度の髪の毛が抜け、次々と太くて濃い新しい髪の毛が作られてます。

脱毛症(AGA 男性型脱毛症)になるとの髪のサイクルは、髪の毛が抜け新しい毛が生えてくる間の成長過程で毛根から髪へ栄養を届ける為の血管が収縮し毛球が退縮、毛が細くなり成長が止まり退化し抜けてしまうため、成長過程が短縮されてしまいます。頭皮の血行も悪くなります。もちろん新しい髪の毛が作られていますが、育毛がうまくいかず細く短い未熟な毛が生えたところは地肌が透けて見えてしまいます。

ミノキシジル(Minoxidil)とは高血圧の治療のための血管拡張薬として開発された成分で、高血圧の治療中の患者の臨床実験中に体毛が濃くなる副作用がみられ、あらためて、脱毛症の治療薬としての販売、開発、研究が進められ、AGA(男性型脱毛症)治療に効果があると言われています。

ミノキシジルは成長が止まってしまった毛球を活性化させる作用があり正常な人の髪のサイクルのように毛球を太く成長させ、毛の育成を促進すると言われています。髪の成長期が適切に維持されることでヘアサイクルを正常化することができます。

ミノキシジルの効き方については、頭皮に塗布すると塗布したところの周りの毛細血管が拡張され頭皮の血流が良くなり、毛乳頭細胞や毛母細胞が刺激され細胞分裂が活発になり、髪の毛を太くしようと育毛を促します。

毛細血管への刺激に影響するため、育毛剤のミノキシジルの濃度の濃さよりも塗布する使用頻度(1日2〜4回)をあげるとその度に毛根が活性化するので、効果が期待できます。ただ、服用薬と違い毛根に栄養を送るところまで行き渡らないので髪の毛全体をフサフサにするには難しいと言われています。

ミノキシジルの外用薬は、日本の厚労省の認可がおりているため医薬品(ミノキシジル含有量5%以内)として薬局で購入することができますが、濃度の濃い育毛剤はかぶれなどの副作用がでるので注意が必要です。

次に口から服用すると、血管が拡張され動脈が活発になり血液の流れが良くなり、全身(頭にも)に栄養が行きやすくなる為、毛球にも栄養が届き髪の毛だけではなく全身の体毛が太く濃くなります。服用後1ヶ月位で驚くほどの脱毛(髪の抜け毛)があり、そのあと少しずつ毛髪が増えていき体毛が濃くなり、4ヶ月位から発毛効果を感じると言われています。

しかし、動脈に作用し、静脈には作用しない為、通常の血流量の流れではなくなり、心臓や肺、血管に副作用がおき、呼吸不全や不整脈など重篤な病気を引き起こす可能性があります。ミノキシジルの濃度が濃くなると副作用がおきる確率が高くなるので、注意が必要です。

その為、ミノキシジルの服用薬は、少なくとも日本の厚労省においては医薬品としての認可がおりていません。どんな薬でも効き方は人によって個人差があります。ミノキシジルの効果が出始めるのは約4〜6ヶ月と言われているので6ヶ月続けても効果がなかった場合は使用を中止して、医者に相談する事をお勧めします。

脱毛症にもいろいろな種類があります。自分の脱毛症がどのタイプの脱毛症なのか確認し(ミノキシジルは毛根が死滅している場合は効果が得られない為)自分に合った薬を処方してもらってください。

健康と引き換えに薄毛を治療するのは本末転倒です。髪の成長に必要な栄養素を普段の食事にも取り入れるなど、食生活を見直す事によってミノキシジルや他の薬への相乗効果、育毛、脱毛予防に繋がるのではないかと思いました。

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